イルミネーションをちょっと改良2021年02月14日 20:38

前回の記事『冬休みの電子工作「ソーラーイルミネーション」』ですが、ちょっと改良しました。




LEDが100個もついているので消費電力が多めで、太陽電池の電力では2時間ぐらいで消えてしまいます。
時刻にすると「晴れた日でも」夜の8時前後で、ちょっと早いです。
あと、曇りの日はそこそこがんばりますが、雨の日だとほとんど充電されないです。

ほかのイルミネーションはLEDが50個、しかも点滅しているので電力は少ないです。
こちらは100個あり、50個のLEDが交互に点滅しているので、単純計算で4倍です。

雨の日対策では、太陽電池の電圧不足をDCDCで昇圧すればよさそうと思って、イルミネーション本体で使った5V電源を使って昇圧基板を作ってみました。



作って試してみたところ、室内で太陽電池からは2.5V出るんですが、(たぶん)電流不足でDCDCが起動せず・・・
外から乾電池で1.5Vを一瞬だけ入れるとDCDCが起動して5Vが出てくるんですが、そういう回路にするわけにはいかないので、とりあえず雨の日があきらめることにしました。

充電不足は、太陽電池を増設します。
予備を含めて余計に買っておいたので、前回と同じようにリード線をはんだ付けしてベース板に固定します。



本体基板との接続はターミナルブロックなので、増設は簡単です。
とりあえず仮止めみたいな感じですが、今のケースに収まりました。



これで効果は??というと、「太陽電池が2個だから2倍」というわけにはいかないんですが、持ち時間が2時間ぐらい長くなって・・・10時ごろまで点灯するようになりました。
もうちょっと長くしたい・・・となるとLEDの電流制限を強化するか、LEDをどっちか一方にするぐらいですが・・・難しくはないので、機会があればトライしてみます。

タッチレス、タイマースイッチ2021年02月14日 20:34

前回「ソーラーイルミネーション」の続きで、部屋の中で使えるものを作ってみました。

スイッチとかは使わず、手をかざすだけでスイッチオンしたい。
オンになったら10秒~3分ぐらい継続したい。

ということで、タイマーICの「555」を使って、簡単なタイマーを作りました。
秋月電子に類似のキットがあり、回路図が載っているのでそれを参考にしています。

CdSセンサーでに手をかざして暗くするとタイマーが開始するようになっています。
光の検出からトランジスターがオンするところまでは、前回の回路と同じです。




トランジスターがオンになったトリガーでタイマーがスタート、555のOUTにつないだトランジスタがオンになります。
そして、可変抵抗と電解コンデンサーで決まった時間になると555の出力がオフになり、その先のトランジスタもオフになります。
まずは、チェック用に作った「1個だけのLED」で確認します。
CdSセンサーの感度もある程度、合わせておきます。
真っ暗ではなく、手をかざす程度でオンになるようにしておきます。



最後は、イルミネーションをつなぎます。



タイマーなので「動画」じゃないと動きが見れません。
こちらも動画をYoutubeに出しました。
https://youtu.be/AFiYTdJhKrQ

冬休みの電子工作「ソーラーイルミネーション」2021年01月24日 19:40


去年の12月にソーラーイルミネーションを飾ってみたんですが、よく考えてみれば自作できそうです。
そこで・・・作ってみました。

最初に「どんなものにするか」を決めます。
・ソーラー充電式(太陽電池とニッケル水素電池の組み合わせ)
 充電制御は何もしない(太陽電池の出力電流が小さいので急速充電になりません)
・LEDの点滅パターンは1種類、チラチラとランダムっぽく光る

仕様が決まったら部品を決めていきます。
まず、いちばん大事なLEDですが、100円ショップでいいものを見つけました。
300円商品ですが、クリスマスツリー用のLEDで、50個が並列接続になっていて、カラフルなものと電球色の2種類がありました。


LEDの点滅回路は、以前にも作ったことがある「CDT3460」とドライバー用のトランジスタの組み合わせで作ることにします。
200mAぐらい流れるので、トランジスタは2SC2120を使います。

LEDはいろんな種類をつなぎたいので、電流制限の抵抗は10オーム、22オームの抵抗とジャンパーピンの組み合わせで、選べるようにしました。

太陽電池は秋月電子で、5V60mA出力のもの、電池はちょうどよさそうな3本パックがあったので、それを使います。


ニッケル水素電池の3.6Vだと電圧不足なので、昇圧DCDCを使って5Vで動作させることにしました。
夜だけ点灯するようにするので、CdSを使った光スイッチ回路を付けています。

太陽電池からNiMH電池への経路には逆流防止のダイオードと、(いちおう)過電流防止で抵抗を入れておきます。
ダイオードはVFが小さいSBDを使います。
3.6Vを5Vに昇圧するのは秋月電子にちょうどいいモジュールがあったので、そのまま使います。

基板は「電源(太陽電池から5V出力まで)」「LEDのドライバー」の2枚に分けて作ります。
それぞれがちょうど、秋月電子のD基板におさまります。
回路図からいきなり作れないので、「PaaS」で配線図を作ります。



太陽電池は「1枚の板」なので、自分でリード線をはんだ付けて、補強板に取り付けます。


基板別に動作確認します。
(小さい単位で作っていかないと、うまく動かなかったときにパニックになるので)

完成した「電源基板」がこちら

晴れた日に、太陽電池の電圧、充電電流(22オーム抵抗の両端の電圧から)を測ってみました。
思ったより電流(22オーム抵抗の電圧)が小さく、まる1日充電しても充電不足は確実なので、もう1個22オームを並列に追加しました。
これで約50mAなので、晴天ならある程度は充電できそうです。


こちらは「LEDドライバー基板」です。


LEDは2セット用意してあって、電池からの線を切って、XHコネクターを付けました。
ドライバー基板の出力もXHコネクターなので、組み合わせで色を変えることができるようにしました。


動いている様子は動画じゃないと見れないんで、ここにはアップできないんですよね。
せっかく手元にオシロスコープがあるので、波形を取ってみました。
L レベルのときに点灯します。(反対側のLEDは逆)

それぞれの動作確認が済んだら、つなぎます。
「CdSセンサーに入射する光をさえぎると点灯する」ことを確認したら完成になります。
透明なタッパーに収めます。



LEDが防水でないので庭には使えませんが、とりあえず軒下のベンチを飾ってみました。
カラフルなLEDを使っているので、色があざやかできれいです。
カラーと電球色の組み合わせもいいかもしれません。


この撮影時の設定だとLEDに200mAぐらい流れます。
50個並列なので、1個あたりにすると4mAになりますが、3.6V800mAhの電池にはちょっときついです。
(計算上ですが、満充電でも2時間半ぐらい・・・夜8時過ぎに消える)
LED基板のジャンパーピンで電流を調整できるので、少し抑制するとよさそうです。

作り方から飾るところまでをまとめてYoutubeに動画を出しました。
こちらからご覧ください。

この記事の内容は、あくまで個人の趣味で作っています。
回路設計と製作にあたって、安全性、信頼性、耐久性その他の配慮はしていません。
回路図その他情報の利用は、上記をご理解の上でお願いします。

スマホ用のソーラーチャージャー2020年09月25日 18:45

防災グッズとして太陽電池のついたモバイルバッテリーを持っていますが、コンパクトな製品なので
晴天で40時間充電すると1700mAh
という性能です。
大雑把な目安として、5日ぐらい晴れた日が続くとスマホを半分充電できるぐらいです。
なので、気休めぐらいにしかなりません。

大型の太陽電池が載ったものも売られていますが、趣味も兼ねて自分で作ることにしました。



Googleとかで検索すると、大きめの太陽電池に「DCDCコンバーター(電圧を5ボルトに変換するもの)」をつなげばできそうです。
太陽電池の容量がそのまま給電できる電力になるので、少なくとも5ワット(5ボルトで1アンペア)はほしいところです。

いつもの「秋月電子」で材料は調達することにして、仕様を決めました。
・急速充電できるよう、出力電流は2アンペア(電力でいうと10ワット)
・入出力の電圧をモニターしたい
・USBの給電出力は2個

ということで用意したのは・・・
12ワットの太陽電池、DCDCコンバーターの組み立てキット、電圧計2個、USBコネクター2個、その他細かいものです。
太陽電池はコネクターでつなぐことにして、あとでいろんな種類を試せるようにします。



DCDCコンバーターの組み立てキットは部品点数も少なく、サイズも大きいので簡単です。
説明書の通りにはんだ付けしていけば完成します。
完成したら乾電池で9ボルトを入れて、5ボルトが出ていることを確認します。
全部の配線が済んだ後で「動かない」と悲惨ですから。




今回のように「組み立てキット+別の回路」で作るときは、追加する部分を別の基板に作って2枚の基板を線でつなぐのが一般的と思うんですが、それだと取り回しが不便です。
そこで、一回り大きい基板を用意して、そこに組み立てキットの基板を載せてしまうことにしました。

できあがりはこちら。
1枚の基板に作ったので、取り扱いやすい・・・と思います。


9ボルトの電池をつないで動作確認です。
5ボルトが出ていました。



実際に日光の当たるところでちょこっと試運転してみたところ、ちゃんと電圧計に数字が出てきました。
負荷をつながない状態で、入力は21Vぐらい、出力は5Vです。


充電はできるんですが、ちょっと日が陰って出力が落ちると充電が止まってしまい、出力が戻っても再開しません。
スマホ側の仕様でそうなっているんでしょう。
USBをいったん抜いてさし直すと充電再開しますが、それだと不便(というかめんどくさい)なので、スイッチを追加しました。
スイッチがオンなのかオフなのかわかったほうがいいということで、LEDを1個追加しました。

適当なケースに収めて完成・・・ですが手元にないので、とりあえずは「豆腐の空き容器」を使います。




この「豆腐容器」のまま、晴れた日に試運転してみました。
たまたまスマホの残量が8%だったので、フルになるまで充電してみました。



太陽電池パネルの日陰に置いていたんですが、それでも温度が上がってしまって途中でペースが落ちたので、スマホ本体を日陰に移動して継続・・・2時間半ぐらいでほぼ満充電になりました。



最終的には、100円ショップでみつけた箱に収納しました。
基板を固定する丸い穴、USBと放熱板を出す四角い穴、太陽電池パネルとつなぐスリットをあけて、ケースに収めて・・・やっと完成になりました。





当然ですが夜間は使えないので、充電用のモバイルバッテリーを買っておきました。
15000mAhなので計算通りなら6時間ぐらいで充電できるはずです。



これがあれば電源がないところに行ってもスマホの充電の心配がなくなります。
でも「電源がないところ」って、あんまりないですよね。
車で行ける所なら車から電源を取ればいいですし・・・

ついでに工作の小ネタを紹介。
100円ショップにあった、ドアを開けると点灯するセンサーライト(リードスイッチで磁石が離れるとLEDが点灯)を改造しました。
ボタン電池3個で明るくないので、明るいLEDライトをつなぐことにしました。

元のセンサーライトの基板にLEDライトはつながらないのでドライバー(といっても単純なトランジスタの2段増幅)を自作して組み込みました。
LEDライトは450mA流れるので、2SC1815と2SC2120を使います。

100円ショップには工作の材料がいっぱいあります。
時間がなかなか取れませんが。

電子工作の道具そろえました2020年04月20日 22:38

電子工作の道具をそろえました

何となく・・・買っただけで・・・になりそうですが、5月連休とかの休みのときに何か作ってみようかということで、少し道具をそろえました。
どれもこれも一般家庭には必要ないものばかりです。

まず最初は「テスター」です。
これまでは電圧と導通(抵抗)だけ見れる小さいのを持っていました。

まあ電圧と導通だけ見れれば十分ではあるんですが(実際これまで困っていない)、電流が測れないのはちょっと不便なので、思い切っていろいろ測れるものを買いました。
サイズは大きいですが、電圧、電流、導通(抵抗)のほかコイル、コンデンサー、周波数、デューティ、温度、HFEが測れます。
日本製のものは高くて買えないので、価格が手ごろな中国製です。

つくりは安っぽいですが(実際安いし)、ホビー用には十分でしょう。

小型のオシロスコープも中国製品は安いです。
200kHzですし、テスターより安いです。
自分で作るキットもあって少し安いんですが、組み立てて動かなかったときに困るので無難な完成品を買いました。
でもこれ、電源がないんで・・・自分で電池ボックスを配線して用意しました。

このほか、LEDを光らせてチェックできるLEDテスターとか、USBの電圧と電流がわかる「USBチェッカー」も合わせて購入しました。
LEDテスターがあれば回路を組み立てる前に明るさがわかるので、便利に使えそうです。

あとは小物で、部品を入れるチャック袋で静電気が帯電しないもの。
ポリミドテープも工作には必要です。
(「あれば便利・・・」ぐらいのものですが)

いろいろ道具をそろえたので、今度は何か作って報告します。

毎月何か投稿しようと思って2020年をスタートしたんですが、3月に休んでしまいました。
その埋め合わせで、今月は2件にしました。